こんにちは、アキタです。
前回までは洗剤について語ってきましたが、今回は現場で使用する道具について記事にしたいと思います。
今回紹介する道具とはほとんど消耗品で、掃除機、床用ポリッシャー、カーペットリンサー、エアコン用コンプレッサーなどは省きます。
主に次の掃除道具になります。
- 各種ブラシ
- スポンジ・パッド
- ウォッシャー・シャンパー
- モップ
- スクレーパー
- ウエス
この記事を読むことで、普段の清掃でよく使用する道具がわかります。
【清掃・掃除道具】ハウスクリーニングのプロが使う便利な道具をご紹介!
ハウスクリーニングというと清掃箇所はどのような場所でしょうか。
キッチン、お風呂、トイレなどの水回りや窓、サッシ、ベランダ、建具、床など多岐に渡ります。
それぞれに対し、状況に応じた道具を上手に使っていかなければなりません。
それでは各種道具の紹介とその使い方、用途、注意点なども簡単にしていきたいと思います。
各種ブラシ
ブラシと一言で言ってもその種類は様々です。
洗車ブラシやデッキブラシ、サッシを洗うときに使う目地ブラシなど形状も様々なら、材質もナイロンからステンレスまでと色々あります。
洗い作業で汚れを落とすことをメインとしますが、洗剤を塗っていく刷毛の役割も持ちます。
キッチンや浴室、窓サッシ、ベランダなどあらゆる場所で使うことになるでしょう。
洗車ブラシ
取手があり、先端のヘッドの部分がブラシになっているモデルです。
ポリプロピレンなどの化学繊維や羊毛などの天然素材など材質も様々で、ブラシの硬さが異なります。
使用用途は主にお風呂の洗浄や洗剤の塗布、ベランダの洗浄(主に壁面・排水口)、窓や網戸の洗い。
ハウスクリーニングにおいて使わない日はありません。
おすすめは株式会社マルテー東北石橋さんのクリーンブラシドリーム。
他の洗車ブラシと比べワイドで、洗浄にしろ洗剤の塗布にしろ作業効率のアップが望めます。
タイル目地ブラシ
タイル目地ブラシは色々な形状がありますが、ここでは両サイドにブラシがついたタイプを言います。
両サイドについたブラシはソフト、ハードと硬さが違い、用途や状況に合わせて使うことが可能。
使用する場所は名前の通り、タイルの目地や窓のサッシ、洗車ブラシでは洗いにくい隅などです。
小さいので汎用性が高く、ブラシの中で一番使用頻度が高いのではないでしょうか。
価格は商品によって差があり、安いものですと100円ほどで購入できます。
しかし安いブラシは耐久性が低く、すぐに毛羽立ってしまいますので、頻繁に交換するのが面倒であれば1本300円ほどのものを用意するのが良いかもしれません。
デッキブラシ
主にベランダを洗うときに使うと思いますが、私はあまり使いません。
マンションなどのベランダは主に塩ビの長尺シートかトップコートの状態であることがほとんどです。
前者の場合は立った状態でデッキブラシで擦っても凸凹に入り込んだ汚れを落とすことは難しく、後者の場合はブラシよりむしろスポンジを使用した方が良いケースがほとんどです。
ここでは下記のブラシをメインに紹介したいと思います。
長尺シートの凸凹に入り込んだ汚れを除去するのであれば、上のブラシを直接手で持ってゴシゴシ擦った方が効果的です。
また、どちらもお風呂場のドアや床などにも有効なブラシです。
ステンレスブラシは高価ではありますが、0.05mmほどの極細で入り込んだ汚れも掻き出してくれるので、これは必ず用意した方が良い製品です。
レボテック 【ステンレスブラシ】 アマドーレブラシ(ステンレス) 0.15mm ハンドタイプ
ナイロン系のブラシは必要ないと思われますが、酸性洗剤と併用する場合、ステンレス製のブラシは相性が悪いのでナイロン系も一つ用意した方が良いです。
スポンジ・パッド
ブラシと並んで掃除に必須となる道具がスポンジやパッドです。
洗剤で汚れにアプローチしても、結局は擦るという物理的な作業が必要となります。その際に必要となるのがスポンジ・パッドです。
しかし、スポンジ・パッドこそ様々な種類があり、汚れよりむしろ素材に合わせて使う必要があります。
全てを紹介するとキリがないので、私が使用するものに絞ってご説明したいと思います。
3Mハンドパッド
白→赤→青→緑→茶→黒
の順番で研磨力が高くなっていきます。黒は剥離用で逆に白は研磨剤が含まれていません。
例えば一切傷をつけるわけにいかない素材に対しては白パッドを使うなど状況に応じて使い分けることができます。
私は普段白パッドを腰袋に入れており、傷が怖い製品に対してはこちらを使用するようにしています。
なお掃除屋さんはよく「スコッチ」という名前を上げますが、そちらは主に「スコッチブライト №7447(茶)」を指しており、多くの方はこの商品を使いこなしています。
ただ、新品の状態では傷が付きやすく、程よく劣化した状態が一番使いやすいというものです。
初心者には扱うのが難しい商品かもしれません。
シャイネックスサンドシートEX
こちらは主に#800を使用。
使う場所はシンクです。
私の場合、クエン酸やフッ化アンモニウムが主となる洗剤とクレンザーを使用して磨いています。
しっかり磨けば新品のようなマットな仕上がりになりますのでおすすめです。
なお、傷が気になるという方は#1000でも良いかと思います。
NCA ファブリックシート
大理石の研磨剤などを始め、あらゆるダイヤモンドパッドのメーカーとして知られるNCAの商品です。
金属に対してちょうど良い研磨力があり、傷を付けにくいわりにピカピカに仕上げてくれる研磨パッドです。
相性がとても良く、酸性クレンザーのベストベッドと併用して蛇口などに使うとかなりキレイに仕上がります。
シンクに対しては少し研磨力が弱いかもしれません。
スポンジ
食器洗い用の普通のスポンジです。
これをどこで使うかというと窓サッシの洗いです。
窓サッシは水が流せる場合は目地ブラシで洗って水で流しますが、それが不可能な場合、このスポンジの柔らかい部分が役に立つのです。
使い方に関しては今後、窓清掃の記事を作成しますのでそちらで説明してます。
ダイヤパッド
こちらは浴室の鏡に使用します。
浴室の鏡にはご存知、ウロコ汚れが付着します。
このウロコ汚れはシリカスケールというガラス材質の水垢で非常に硬く、ガラスと一体化する性質があるため非常に厄介な汚れとして広く知られています。
濡れている間は目立たないですが、鏡が乾くと白く浮き出てきます。
こちらを除去するアイテムがダイヤパッドです。
商品にもよりますが主に菱形の模様が表面にあり、その模様は樹脂で構成されているのですが、擦ることによって樹脂が溶け、中のダイヤ粒子が出てきて磨いてくれるというシステムになっています。
ガラスに傷が入らないの?という声がよくありますが、はっきり言うと傷は入ります。
モース硬度という物質の硬さを数値で示すものがあるのですが、ダイヤの硬さはガラスの硬さを遥かに凌ぎます。
素材より硬いもので擦ったら傷が入るのは当然です。
しかし、傷が入らないように作業するとなるととても大変で高度な作業となるので予算によっては不可能となります。
特に賃貸物件の原状回復の清掃作業ではそれが顕著でしょう。
そんな時は手軽に汚れを落とせるダイヤパッドは有効です。
ステンタワシ
ビックリされる方もいるかもしれません。
「そんなもので擦ったら傷が入ってしまうだろ!」
そんな声が聞こえてきます。
実際の使い方としては、素材を擦るというよりも汚れそのものを擦るという作業に使います。
どういうことかというと、汚れがあまりに層になっていると洗剤を塗布しても内部まで浸透しません。
そのため汚れに傷を付けて内部まで洗剤を浸透させる必要があります。
使う用途としてはそのような使い方です。
ウォッシャー・シャンパー
ご存知、窓ガラスをお掃除するときに使用する道具です。
ウォッシャーはシャンパーとも呼ばれ、ガラスを洗うときに使います。
そしてガラスに付着した水分をスクイジーで切るという流れになります。この二つはセットと言っても良いです。
ウォッシャーはどれを使ってもあまり変わらないと思いますが、スクイジーに関してはモアマンの商品が良いと思います。
モアマンのスクイジーは水を切ったときに四隅や端の部分に水が残りにくく、拭く手間を省いてくれることが多いです。
またゴム以外の構成する材質がプラスチックのため、万が一床に落としても傷を付けにくいというメリットもあります。
なお、ゴムは劣化したら取り替えましょう。
モップ
モップは大きく分けて3つあります。
- 系モップ
- フラットモップ
- フラットモップ(ワックス用)
系モップは床洗浄の時、洗剤を撒く際に使用したり、洗浄後に拭き上げ作業を行ったりなどします。
フラットモップはマイクロファイバー製の物が多く、系モップよりも洗浄力があります。そのため、仕上げ拭きなどで使用します。
最後のワックス用フラットモップはその名の通り、ワックスを塗るための物です。
個人で清掃業をやる場合、一人あるいは少人数で作業に当たると思うので荷物は極力少なくするのが鉄則です。
ですので各種モップと柄はそれぞれ独立しており、用途に合わせて付け替えられる物を使用しましょう。
スクレーパー
スクレーパーとは要するにヘラのことです。ケレンと表現されることもあります。
用途は主に次の通り。
- ガムやシールの粘着などを剥がす。
- 層になった重汚染汚れを削る。
掃除屋さんが使用するので一番有名なのが三枚刃。
刃が切れ味の良い金属になっており、油の焦げ付きだろうが硬い水垢だろうが厄介な汚れも簡単にこそぎ落とす事ができます。
ただし、素材に傷をつける可能性も高いのでフレキシブルに使えるわけではありません。例え使うとしても細心の注意が必要です。
なお、三枚というのは幅を示しており、一枚に付き2.5cmほど。それが三枚あるので三枚刃と言われています。
一枚だけの一枚刃という物もあります。
また、刃が錆びたり欠けたりした場合、刃だけ変える事が可能です。
傷が怖い場合、プラスチック製の物もあります。
使っていると刃の部分が劣化してきますが、#200のサンドペーパーで研ぐことで繰り返し使う事ができますので経済的です。
一つ用意しておいた方が無難です。
ウエス
どんな道具よりも必須となるのがタオル、ウエスです。これが無いとそもそも仕事になりません。
特にハウスクリーニングでは濡れたウエスで仕上げ拭きした後に、乾いたウエスで乾拭きをする事がとても重要となります。
ですので吸水性の高い製品を多く用意することをおすすめします。
やはり推奨されるのはマイクロファイバータオル。
吸水性が高く、濡らして使っても繊維が汚れを掻き出してくれるので洗浄力も高いです。
また毛羽立ちにくいので乾拭きした後に埃がつくことを防ぐ事ができます。
劣化してきたら新しいのに替えるようにしましょう。
バケツ
ウエストと同じく必須となる道具がバケツです。
2つ〜3つ用意すると良いです。
おすすめはテラモトさんのじょうぶバケツ。
柔軟性があるので割れにくく、名前の通り上部です。また、目盛りがついているので洗剤を希釈したい場合は重宝します。
もう一つは普通のプラスチック製のバケツです。
こちらは次の項目で紹介する電熱棒でお湯を沸かすときに使います。
じょうぶバケツでは溶けてしまう可能性があるので、一つはプラスチック製の物を用意しておくのが良いと思います。
電熱棒
お湯を沸かす際に使用します。
バケツに水を溜めて、その中に熱棒を入れ、お湯を沸かす形です。
洗剤はお湯を使った方が効力を増しますし、換気扇のファンやコンロの五徳など汚れが激しいものはお湯に希釈した苛性ソーダで一気に落とす必要があったりします。
そのため、お湯を沸かす電熱棒は必須アイテムでしょう。
まとめ
以上がハウスクリーニングで必要最低限の道具になるかと思います。
まとめると下記の通りになります。
道具の種類 | 商品名 |
ブラシ | 洗車ブラシ タイル目地ブラシ ステンレスブラシ |
スポンジ・ハンドパッド | 3Mハンドパッド白 シャイネックスサンドシートEX#800 NCA ファブリックシート スポンジ ダイヤシート ステンタワシ |
ウォッシャー・シャンパー | ウォッシャー(メーカー指定なし) シャンパー(モアマン) |
スクレーパー | 三枚刃 一枚刃 プラスチック製スクレーパー |
ウエス・タオル | マイクロファイバークロス タオル |
バケツ | じょうぶバケツ プラスチック製バケツ |
その他 | 電熱棒 |
参考になれば幸いです。