こんにちは、アキタです。
これまで洗剤の基本的な知識や購入方法までをご紹介しましたが、今回の記事では具体的にどんな洗剤を使っているのかをご紹介したいと思います。
主にアキタが使っている洗剤となりますが、全て揃えておくと通常のハウスクリーニングでは困ることがないはずです。
油汚れ用からお風呂用、トイレ用、窓用、床用、エアコン用とメーカーから商品名までしっかりご紹介。
使い方も簡単に説明いたします。
ぜひ最後まで読んでみてください。
【業務用洗剤】プロが使う油汚れからトイレ用までの強力洗剤をご紹介!
ハウスクリーニングで必要な洗剤は大きく分けて つあります。
- 油用アルカリ性洗剤
- シリカスケール用酸性洗剤
- 尿石・サビ用酸性洗剤
- 中性洗剤
- フロア用洗剤
- 剥離用洗剤
- 窓ガラス用洗剤
- 塩素系漂白剤
- 酸素系シミ抜き剤
- シール剥がし
それでは一つ一つ見ていきましょう。
油用アルカリ性洗剤
油汚れというと主にキッチンや換気扇の油汚れを連想すると思います。
主な使い所はそうです。が、お風呂や洗面台などでも使うことができます。
なぜならお風呂や洗面台にも皮脂汚れという油汚れが存在するためです。
また油用洗剤は強アルカリ性ですから原液で使うと非常に強力です。
そのため剥離剤としても代用することが可能です。逆に言えばワックスを剥がすとき以外は床に付着しないように注意する必要があります。
私が使用している洗剤はリンレイさんのオイルハンターストロングです。
しかし、多くのお掃除屋さんはニイタカさんのケミクールを使用しています。
20kgで7000円しないなどとても値段は安く、さらに5〜200倍で使用可能。
その割に他の洗剤と比較しても強力という非常にコスパが良い商品です。
おすすめです。
油用として必要なのがもう一つあります。苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)です。
換気扇のファンやガスコンロの五徳など過度な汚れや焦げ付いているものは、いくら業務用の油用洗剤でも歯が立ちません。
そのような物の対処をする場合のみ、使用します。
使い方は簡単で、沸かしたお湯に苛性ソーダを入れて、五徳やファンを漬け込むだけ。
苛性ソーダはフレーク状になっていることが多いです。
掃除屋さんにとっては必須アイテムと言っても良いでしょう。
シリカスケール用酸性洗剤
シリカスケールとは要するに厄介な水垢のことです。
水垢は炭酸カルシウムとシリカの2つが主な成分として構成されていますが、シリカの方はガラス性質の水垢で非常に硬く、簡単には落とせません。
水垢用洗剤と聞くとクエン酸や塩酸を思い浮かべると思いますが、これらはシリカには効かないのです。
シリカに有効な成分は次の2つ。
- フッ化水素酸(フッ酸)
- フッ化アンモニウム
結論を言うとフッ酸が主成分の洗剤の方が強力です。日本ケミカル工業さんの水あか除去洗剤Bが使いやすいと思います。
ところがフッ酸は少しでも配合されていると医薬外毒物に指定されてしまいます。かなり危険な成分です。
水あか除去洗剤Bは5%ほどの配合ですが、それでもしっかり対策して使うことをおすすめします。
そう言う意味では使いづらいため、余程汚れがひどい場合を除き使わない方が無難です。
使うときは原液使用となります。
普段はフッ化アンモニウム配合の洗剤を使用した方が良いでしょう。こちらは4%を超えなければ医薬外劇物とはなりません。
ただフッ酸よりも弱いので、こちらで対処できない場合はフッ酸を使うようにしましょう。
フッ化アンモニウム酸配合のおすすめ洗剤は茂木和哉さんの青鬼です。
希釈も可能ですが、原液で汚れにアプローチした方が効果が高いです。
尿石・サビ用酸性洗剤
尿石はカルシウム化合物が固まった物です。
有効な成分は塩酸が有名です。
時々便器の底にガッチリと固まった尿石の集合体を見かけることがありますが、このような場合は医薬外劇物指定されている塩酸を使った方が良いです。
通常の作業でおすすめなのが、オーブテックさんのサビ落とし・トイレクリーナー。
オーブテック スペースショット サビ落としトイレクリーナー 1ガロン
サビに有効なリン酸が主な主成分で、塩酸もわずかに配合されています。
これ一本でトイレの尿石やサビ汚れにアプローチできるので便利です。
酸性洗剤ではありますが、素手で触れても大丈夫という安全性を持ちます。
なお原液で使用します。
中性洗剤
中性または弱アルカリ性洗剤は建具やスイッチプレート、または床の簡易清掃などに使用する洗剤です。
ph値が抑えめなので洗浄力自体は弱いですが、その分素材を痛める心配がほとんどなく、フレキシブルに使うことが可能。
私が使っているのはオーブテックさんの万能環境クリーナー。
重度の汚れには原液から3倍、中度の汚れには5倍から20倍で使用します。
除染効果があり機械油にも有効。拭きムラも残りにくいので作業効率も上がります。
なお革製品にも安全に使うことができます。
フロア用洗剤
文字通り床用の洗剤となります。
おすすめはオーブテックさんのフロアクリーナー。
オーブテック スペースシャイン レギュラーグリーン「フロアークリーナー」 弱アルカリ性 4L
50倍まで希釈でき、水洗い・中和が不要で、素材に優しい洗剤です。
泡立ちも少なく、作業効率にも悪影響を与えません。
前述の万能環境クリーナーでも代用できますが、希釈倍率と汚れへの効果を考えるとフロアクリーナーを使った方がコスパが良いです。
剥離用洗剤
剥離剤とは古い既存のワックスを剥がすために使用する物です。
おすすめはユシロンピック チャージ100。
剥離剤の多くは18Lなどの容量で販売されている場合が多いですが、こちらは1Lから販売されています。
標準希釈倍率は15倍。およそ83平米の面積を剥離可能です。
個人でハウスクリーニング業を営む場合は18Lも剥離剤は必要ないと思いますので容量的にもおすすめです。
窓ガラス用洗剤
窓ガラスを掃除する時はウォッシャーでガラスを洗浄してスクイジーで水気を切るわけですが、スジが残ると悩む方が多いです。
窓用洗剤を併用すれば、ムラやスジが残ることが軽減されます。
理由は洗剤に含まれる合成界面活性剤が汚れの再付着を防いでくれるからです。
中性洗剤や食器用洗剤で併用することできますが、おすすめはスクイジーウインドウクリーナーです。
こちらは多くの清掃業者さんが好んで使っているので性能もお墨付きです。
塩素系漂白剤
次亜塩素酸ナトリウムが配合された洗剤で除菌・消毒・消臭の他、漂白、そしてカビの除去に使われます。
おすすめはキッチンブリーチです。
コンビニ、スーパー、ドラッグストアなどどこでも購入可能で、100円以下の値段です。
塩素の配合率は5%ほどではありますが、臭いもキツく強力です。
状態に応じて希釈して使うと良いと思いますが、私は大体5倍ほどの希釈倍率で使っています。
酸素系シミ抜き剤
木部の灰汁洗いや大理石の水溶性シミ抜き、クロス洗浄に使用します。
主にアルカリ性の助剤と配合して使うケースが多いです。
おすすめはタックアンドカンパニーさんのマイクロステインリムーバー。
医薬外劇物指定されていますので、購入には書類の記載と返信が必要になります。
シール剥がし
テープ跡などの粘着を除去する場合、必ず必要です。
テープ跡は機械油であるため、キッチンなどで使う油用洗剤は効果がありません。
これを除去するには溶剤の成分が必要です。
次の商品が役に立ちます。
AZ(エーゼット) 超強力 ラベルはがし 雷神 420ml 951
3M スプレー クリーナー30 330ml cleaner30
前述の通り、溶剤成分なのでプラスチック素材に対して使用すると溶ける場合がありますので注意が必要です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
以上の洗剤を用意しておけば、ほとんどの現場であらゆる汚れに対して対応可能だと思います。
まとめると下記の通りです。
用途 | 商品名 |
油用アルカリ性洗剤 | ケミクール 苛性ソーダ |
シリカスケール用酸性洗剤 | 青鬼 水垢除去剤B 塩酸 |
尿石・サビ用酸性洗剤 | スペースショット サビ落とし・トイレクリーナー |
中性洗剤 | スペースショット 万能環境クリーナー |
フロア用洗剤 | スペースショット フロアクリーナー |
剥離剤 | ユシロンピック チャージ100 |
窓ガラス用洗剤 | スクイジーウインドウクリーナー |
塩素系漂白剤 | キッチンブリーチ |
酸素系シミ抜き剤 | マイクロステインリムーバー |
シール剥がし | 3M スプレークリーナー30 |
石材やタイル、コンクリート、木材など吸水性のある素材に対しては専用の洗剤を使った方が良いですが、基本的には網羅していると思います。
参考になれば幸いです。